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ミズゴケ

ミズゴケといえば、茶色く乾燥したコケを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
「ミズゴケって何?」「どうやって育てたらいいの?」と悩む方もいるでしょう。
今回は、ミズゴケの基本情報や育て方、さらに栽培する上での注意点を分かりやすく解説します。
目次
ミズゴケの基本情報

まずはミズゴケが、どのようなコケなのか見た目や種類を解説していきます。
水苔(ミズゴケ)の生息地
自然界に生息しているミズゴケは、山地や森林のじめじめとした場所を好んで群生しています。
水が滴る岩場や、水辺、湿地など、つねに湿っている場所を好み、北海道から九州まで、日本のいたるところに見られます。
自生しているミズゴケは、用水路の土手や沢の近くを探すと見つけられるかもしれません。
見た目
ミズゴケは、明るい黄緑色が特徴のコケです。
【ミズゴケの特徴】
- 色:明るい黄緑色
- 葉:曲がった形状
- 大きさ:大型で長さは10cm以上
- 茎葉:舌のような形
- 特徴:葉の中に水を蓄えられる仕組み
販売されているミズゴケは2種類
ミズゴケは乾燥したタイプと、生ミズゴケの2種類があります。
【乾燥ミズゴケの特徴】

乾燥ミズゴケは、ホームセンターや100円ショップの園芸コーナーで販売されています。
産地は、外国産と国産の2種類があります。
【産地】
- ニュージーランド産
- チリ産
- ペルー産
- 中国産
- 日本産
日本産やニュージーランド産は、価格が高い傾向があります。
生ミズゴケは、苔専門店やネットショップで販売されています。
残念ながら生ミズゴケは、あまりホームセンターでは流通していないようです。
緑色のミズゴケを入手したい方は、乾燥ミズゴケを水に戻して育てるか、生ミズゴケを購入するしかありません。
ミズゴケが好む日当たり
ミズゴケは、半日向から明るい日陰を好みます。
屋内で育てる場合は、カーテン越しの環境が適しているでしょう。
ミズゴケの種類
ミズゴケの種類は、40種類ともいわれています。
代表的なミズゴケは以下の通りです。
- オオミズゴケ
- ムラサキミズゴケ
- チャミズゴケ
- ミヤマミズゴケ
ミズゴケといっても、明るい黄緑色のコケから茶色や赤い色素をもつミズゴケも。
その中でも「オオミズゴケ」は、乱獲や水質汚染によって個体数が少なく絶滅危惧種に指定されています。
画像は「オオミズゴケ」です。

ミズゴケの楽しみ方

ここからは、ミズゴケの楽しみ方について紹介していきます。
苔テラリウムとして楽しむ
ミズゴケは水を好むコケのため、根腐れの心配がありません。
初心者でも簡単に育てられるため、苔テラリウムで楽しむ方が増えてきているようです。
【適している容器】
- フタのあるガラス容器
- 透明のプラスチック容器
鑑賞用で育てたい場合は、ミズゴケを容器にいれて水を吹きかけるだけでOK。
1週間に1回ほどフタを開けて、空気の入れ替えをするだけで育ちます。
苔玉として楽しむ
ミズゴケは、苔玉としてもおすすめです。
ミズゴケは水をたっぷり吸う保水力があるので、水やりを忘れた場合でも水につけるだけで元に戻ります。
通気性がよく植物の根が呼吸しやすいことや、軽くて形を作りやすい点から、初心者に人気があります。
【材料】
- 水で戻したミズゴケ
- 水糸
- 観葉植物
【作り方】
- ポットから植物を取り出す
- 土はそのまま使用する
- 水で戻したミズゴケで土を包む
- 水糸を使いしっかり巻く
- 形を整えながら玉を大きくする
- 不要な部分をカットして見た目を整える
ほかにも苔玉を吊るす「ハンギング苔玉」も人気があります。
苔玉を吊るす手法ですが、植物を全方向から光に当てられることや、見た目のかわいさから人気となっているようです。
土の代わりに利用する

ミズゴケは、デンドロビウムやカトレア、胡蝶蘭といった植え込み材として利用できます。
もともと胡蝶蘭といった植物は、ミズゴケやバーク材を使うのが一般的です。
水やりを忘れやすい方や、水がこぼれやすい環境に置いている方などは、ミズゴケが適しているでしょう。
保水力があるので水やりの回数を減らせることや、鉢から飛び出る可能性が少ないといった利点から、バーク材よりもミズゴケを好む愛好家もいます。
ミズゴケの育て方

ここからは、ミズゴケの育て方について解説していきます。
ミズゴケが好む用土
ミズゴケは、用土がなくても育ちます。
水を与えるだけで育つため、土を用意する必要はありません。
水やり
ミズゴケは名前の通り水を好みます。
乾燥に気をつけていれば、十分に育つコケです。
苔テラリウムで育てる場合は、霧吹きでつねに湿らせた状態を保ちましょう。
細菌が増えにくい性質があるので、カビが生えにくく基本的に根腐れはありません。
ミズゴケに適した環境
エアコンなどの空調の風が当たる場所や、直射日光が当たる場所は避けましょう。
乾燥がすすむと、茶色くなって枯れる可能性があります。
できるだけ日陰を選び、1週間に1回ペースで空気の入れ替えをしてください。
伸びてきたらカット
ミズゴケは、植え付けた直後に勢いよく伸びる性質があります。
容器からはみ出るほど成長したミズゴケは、先端が痛みやすくなります。
このため、年に3〜4回程度の切り戻しが必要です。
伸びすぎたミズゴケは、容器の高さの半分を目安に切り戻すだけです。
切り取ったミズゴケは、「頭」を上にしてピンセットで挿し込むだけで、新しい芽が出てきます。
年に3〜4回を目安にメンテナンスをしてあげましょう。
ミズゴケを育てる上での注意点

ここからは、ミズゴケを育てる上での注意点を解説していきます。
乾燥ミズゴケは1年に1回植え替える
土の代わりにミズゴケを用いる場合は、1年に1回の植え替えをおすすめします。
乾燥ミズゴケは、使い続けると通気性が悪くなり、黒カビの発生や植物の根が腐るなど枯れてしまう可能性があります。
植物を健康的に育てるためにも、定期的な植え替えを習慣にしましょう。
ゴミが混入していないミズゴケを選ぶ
ミズゴケを選ぶ際は、産地にもこだわりましょう。
園芸店で販売されているミズゴケのほとんどが輸入品です。
チリ産は繊維が細く、木の棒といったゴミが多く含まれている傾向があります。
植え付け時に崩れやすいので、大量のミズゴケが必要です。
ニュージーランド産は、フカフカした質感で初心者でも扱いやすくなっています。
長期的に育てたい方や初心者に向いています。
不安な方は、乾燥したコケではなく苔専門店の「生ミズゴケ」を購入するのがおすすめです。
ミズゴケが枯れた場合は?
ミズゴケが枯れる原因は、水切れがほとんどです。
乾燥がすすむと、葉先や表面に白や黒褐色の粉が現れ、コケ全体が茶色くなるケースがあります。
茶色く枯れた場合は、大量の水を与えて、変色した部分を切り戻してみましょう。
かなり乾燥がすすんでいる場合は、コケを丸ごと水につける方法もあります。
春や秋は2〜3日を目安に、冬は1週間を目安に水に浸します。
水に浸す場合は、こまめに水を入れ替えて水質が悪化しないように気をつけてください。
まとめ
今回は、ミズゴケの育て方や活用術について解説してきました。
- ミズゴケは保水力が高いコケ
- 苔テラリウムや植え込み材として人気
- 用土が不要で初心者でも扱いやすい
- 日陰やカーテン越しの光で育つ
- 乾燥ミズゴケと生ミズゴケがある
ミズゴケは初心者でも簡単に育てられる植物で、観賞用としても、植え込み材としても多彩な用途があります。
水を与えるだけで育つため、初心者さんはぜひミズゴケから取り入れてみてください。
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