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シッポゴケ

シッポゴケ科|学名:icranodontium denudatum (Brid.) Britt.
シッポゴケ
シッポゴケ

シッポゴケは、カモジゴケに似ていて、馬の尻尾のような見た目が特徴の苔です。
オオシッポゴケなどの仲間を総称してシッポゴケと呼ばれています。
中には育て方や管理方法がわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、特徴や育て方、適した環境など、シッポゴケを育てるために必要な情報をわかりやすく解説します。

シッポゴケとは

シッポゴケとは

ここでは、シッポゴケに関する見た目や特徴などについて解説していきます。

馬の尻尾のような見た目をしている

シッポゴケの見た目は、馬の尻尾を思わせる長い草体と、フサフサとした葉が特徴です。
葉の色は黄緑色から緑色で、葉の先端は細く尖っていて、基部に向かって徐々に幅が広くなっていきます。
シッポゴケは、一般的な苔と比べて大型の種類です。
茎の長さが10cmにもなるので、他の苔と混ぜて苔テラリウムとして楽しんでいる方が多いようですね。

シッポゴケの特徴
・カモジゴケに似ている
・茎の長さは10cmにもなる
・白っぽい仮根がある
・葉は狭披針形で長さ7〜11mm
・葉の上部は溝状
・葉の背面には2〜3列の薄板がある
・蒴柄は黄色〜赤褐色
・蒴柄の長さは5〜6mm

シッポゴケの生息地や好む環境

標高0〜2,500mの、日陰で湿った腐葉土の上に群生をつくります。
山には岩石や土壌から溶け出したミネラルが豊富に含まれていて、シッポゴケはミネラル分を含んだ水を吸収しながら成長しています。
山の恵みでもある地下水が、シッポゴケにとって欠かせない存在でもあるのです。
このため、岩の隙間や川沿いの湿った場所を好んで生息しているのかもしれませんね。
川が近くにある公園なども、苔が好む環境なので、シッポゴケに出会えるかもしれません。
カモジゴケと一緒に生息しているエリアもあります。カモジゴケは一定の方向に向いているので、2種類の苔を見比べるのもおすすめです。
シッポゴケと同じ仲間であるオオシッポゴケは、少し標高の高い山に生息しています。

シッポゴケの分布

北海道から九州まで、全国的に分布しています。日本以外では中国、台湾、朝鮮でも生息しています。

シッポゴケが好む日当たり

木漏れ日から明るい日陰を好みます。
室内で育てる場合は、明るい窓際で直射日光が当たらない場所が良いでしょう。
屋外で育てる場合は、林の中や、建物の北側、大きな木の下などほどよく光が差し込む場所が適しています。

シッポゴケの育て方

シッポゴケの育て方

ここからは、シッポゴケの育て方について解説していきます。

シッポゴケを手に入れる場合

山や公園で採取する場合は、地主の許可を得るなど、法律にのっとった行動が求められます。採取する場合は、必ず許可を得てください。
シッポゴケの自生地では、生育環境の変化や自然災害によって、採取が困難になるケースもあります。カモジゴケと似ているので、見分けがつかない場合も考えられるでしょう。
シッポゴケを手に入れたい方は、苔専門店をおすすめします。

シッポゴケに適した土と植え付け方

水はけと保水性の良い土が、シッポゴケの生育に適しています。
「腐葉土」と「川砂」を1:1の割合で混ぜ合わせたものがおすすめです。
あらかじめ土を用意するのは、面倒ですよね?
ハッピーモスの苔マットは、保水性と通気性に優れているピートモスで育成しています。
あらかじめ生育済みのシッポゴケが生えているため、土を用意する手間が省けます。
購入した時点で、最適な環境が整っている苔マットを選ぶと失敗しないでしょう。

シッポゴケの水やりと好む湿度

苔テラリウムの水やりは、2〜3週間に1回が目安です。
蒸れを嫌うため、涼しい時間にたっぷりと与え、少し乾き気味になったら霧吹きで水を与えるだけで十分です。
屋外の場合は、空気中の水分や雨を吸収して育つため、水やりは不要です。

シッポゴケの光の管理

直射日光を避けた、明るい日陰で育てるのが理想的です。
夏の暑さには弱いですが、冬の寒さには強い性質を持っています。
室内で育てる場合は、エアコンの風が直接当たらないよう注意し、温度変化の少ない涼しい場所で管理しましょう。

シッポゴケに肥料は不要

苔に肥料は必要ありません。
通常の植物とは異なり、根からの水分や栄養の吸収をしていないからです。
肥料を与えるよりも、適切な光と湿度の管理に重点を置いてください。

シッポゴケの用途とは

シッポゴケの用途とは

シッポゴケを手に入れたら、どのように使うべきか迷いますよね。
ここではシッポゴケの用途について、くわしく解説していきます。

苔テラリウムが人気

シッポゴケは、背丈が10cmほどまで成長します。
試験管など高さのある容器で育成すると「森のようでかわいい」と好評のようです。
育成の際は、フタがあるタイプの容器を準備すると、ある程度の湿度を保てます。
単体だけではなく、「カモジゴケ」「タマゴケ」「タチゴケ」など複数の苔と組み合わせるのもおすすめです。
小さな鉢や、オシャレな鉢で苔を育てる苔盆栽としても楽しめます。
オーソドックスな和柄はもちろんですが、動物の形の鉢なども販売していますので、お気に入りの鉢で苔を育てても良いかもしれませんね。
上陸部の岩や流木などで育成する、アクアテラリウムにも適していますよ。

シッポゴケは苔庭庭園にも適している

シッポゴケは、苔庭にも適しています。
大きな木の下、建物の北側、岩や石の周りといった場所がおすすめです。
樹木が数本植えられている庭にシッポゴケが生えていると、とてもいやされますよ。
冬の寒さにも強いという特性を持っているため、日本の気候に適応しやすいといえます。
庭中に苔が埋め尽くされていたら思わず寝ころびたくなるかもしれませんね。

シッポゴケが茶色になる場合は?

シッポゴケが茶色になる場合は?

苔を育てていると茶色く変色してしまった方もいるようです。
茶色く変色してしまう原因には、環境の変化や根腐れが考えられますので、うまく対処していきましょう。

乾燥による変色

苔は湿気を好む植物なので、乾燥した環境では茶色っぽく変色したり、白っぽくなったりすることがあります。
そのままにしておくと、全体的に枯れてしまうこともあるので要注意。
いつもは緑色の苔が、白っぽく変色している場合は、水分不足のサインかもしれません。
白く変色している場合は、霧吹きで優しく水を吹きかけ、土の湿度を保ってあげましょう。

水の与えすぎで腐っている

乾燥するのが怖いからといって、水のやり過ぎにも気をつけてください。
過湿状態が続くと、苔が黒ずんで変色する場合も。植物でたとえるなら根腐れをしている状況です。
黒く変色している場合は、水はけを良くするために、排水性の良い土に植え替えたり、水やりの頻度を調整したりしてみましょう。
通気性を確保するために、排水穴がある容器を使うのもおすすめです。

虫やカビが発生している

乾燥や水の与えすぎが原因ではない場合は、虫が食べてしまったり、カビが生えてしまったりして、苔が茶色くなっているのかもしれません。
黒くなった苔をそのまま放っておくと、カビがどんどん広がってしまう恐れがあります。
虫の発生を防ぐためには、市販で売られている苔を購入してください。
苔テラリウム初心者の方は、最初は1種類の苔を1つの容器で育ててみることをおすすめします。

日光が足りない

意外と見落としがちなのが、日光不足による変色です。
苔は直射日光が苦手だということは知られていますが、光が足りないのも大問題です。
光合成がうまくいかないと、苔が茶色くなってしまうケースも。
健康的に育てるためには、1日あたり8〜10時間程度の明るい環境を用意してあげることが理想的です。
北向きの窓際や、レースのカーテン越しの窓際で育ててみましょう。LEDや蛍光灯などの人工照明の下や、明るい室内の棚なども良いでしょう。
さらに温度変化が少なく、エアコンの風が直接当たらない場所を選ぶことも忘れずに。

まとめ

動物の尻尾のような見た目をしたシッポゴケ。
誰でも簡単に育てられる苔として人気があります。
苔テラリウムや苔庭庭園での活用が楽しめますが、乾燥や過湿、虫やカビ、日光不足などに注意が必要です。
ぜひ、シッポゴケの魅力を体験してみてください。あなたも、かわいらしいシッポゴケの虜になるはずです。